集患・来院

広告の反応は増えたのに、初診が増えないとき

Webサイト、受付電話・予約帳、診療室へとつながる来院までのイラスト

広告レポートの「予約」は、予約完了の件数でしょうか。予約ボタンのクリックを数えているなら、その数字だけでは予約や来院が増えたかは分かりません。広告の計測内容を確かめたうえで、医院の問い合わせ・予約・来院の記録と照らし合わせます。

その「予約数」は、何を数えているか

広告をクリックしてサイトを開くこと、予約ボタンを押すこと、予約が成立することは、それぞれ別です。レポートの「予約」が増えていたら、担当者に「予約が完了した件数ですか。それとも、ボタンが押された回数ですか」と確認します。

ボタンのクリックを成果にしている場合は、空き時間を調べただけの操作や、同じ人が押し直した分も含まれます。クリックの増加だけで、患者さんが増えたとは判断できません。

医院で人数を集計するときも、その医院を初めて受診する人を対象にします。以前通っていた方の治療再開、既存患者の急患やメンテナンスは別です。レセコンの初診料算定件数を、そのまま経営上の新規患者数に当てはめないようにします。

紹介で知って、Webから予約する人もいる

医院を知ったきっかけと、予約方法を分けて記録する

受付記録の例

医院を知った
きっかけ
紹介
予約方法
Web

受付の記録で「Web」だけを残すと、紹介がきっかけだったことは分かりません。電話・Webの予約方法とは別に、広告・検索・紹介など、医院を知ったきっかけを聞く項目が必要です。

問い合わせが来ても、予約が決まらない

夕方を希望されたのに午前中しか空いていなかった、電話を受けられなかった、Web予約に希望する診療の選択肢がなかった。同じ「予約が増えない」でも、医院で起きていることは違います。受付の記録には、希望された日時や診療内容と、案内できなかった理由を残します。

たとえば夕方の初診枠を増やすなら、その後の治療を受けられる枠も必要です。初診だけを増やすと、今度は再診の予約が取りにくくなることがあります。担当する歯科医師・歯科衛生士の勤務と各診療に必要な時間を合わせ、既存患者の再診やメンテナンスにしわ寄せが出ないかも確かめます。

患者数が増えないときに調べる記録
医院で起きていること調べる内容
Webでの反応が少ないどの診療を希望する人へ広告を出し、サイトで何を説明しているか
問い合わせはあるが予約に至らない希望された日時・診療内容と、案内できなかった理由
初診予約はあるが来院が少ない日程変更・取消・当日の来院なし。その後の予約と受診

予約後に来院しなかった人の内訳

予約した同じ40人の、その後を見る

40人の初回来院予約説明用の架空例

最初の受診予定日が対象月内だった人を、翌月末に確認。

  • 来院済み32人
  • 日程変更後も未受診5人
  • 取消2人
  • 予定日に来院せず・確認中1人

予約の取り直しは重複させず、確認時点の状態で分けます。未受診の8人は、理由とその後の受診を別々に確かめます。

その医院を初めて受診する予定で予約した人が、この図の対象です。広告クリック数を、この40人の予約率の分母にはしません。

日程を変えて受診を待っている人と、取消後に次の予約がない人では、その後の対応が違います。予約の取り直しを新しい一件として足すと人数が膨らむため、最初に予約した同じ人を追います。未受診という結果だけで、医院に来なくなったとは決めつけられません。

今月の来院には、先月以前に予約した人も含まれます。月の予約総数と来院総数を、そのまま同じ人の経過として扱わないことも大切です。広告経由の予約率を調べる場合は、広告の計測、予約経路、対象期間を対応させる必要があります。

広告費のほかに、人件費はいくら増えるか

受け入れられる枠があるのに、医院として増やしたい診療の問い合わせが少なければ、広告やサイトの掲載内容を見直す余地があります。希望日時を案内できない問い合わせが多ければ、広告を増やしても予約は増えにくいままです。

初診を増やすために勤務時間を延ばしたり、人員を増やしたりするなら、その費用も広告費と合わせて計算します。問い合わせを増やす費用と、受け入れるための費用を分けて見積もれば、医院の負担がどう変わるかを比べられます。

広告の打ち合わせに、予約の記録も用意する

次の打ち合わせに向けて、予約にならなかった問い合わせの理由と、初回来院を予約した人の受診状況をまとめます。その資料を広告レポートと一緒に見ながら、広告側に依頼する改善と、医院内で決める変更を話し合います。

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参考資料