01
人員配置は診療と受入人数から決める
必要な人数は、院長が目指す診療と、診療時間、ユニット数、受け入れたい患者さんの数によって変わります。先に人数を決めると、後で無理が出ます。どの診療を、誰が、何曜日の何時間行うのかを置いたうえで、受付、アシスタント、衛生士などの必要な職種と人数の幅を見積もります。予約枠が足りなければ、集患に力を入れても受け入れきれず、売上向上の妨げになります。
- 歯科医師診断と治療方針
- 歯科衛生士予防・歯周管理
- 歯科助手診療の準備・補助
- 受付予約・案内・会計
資格が必要な業務の範囲に配慮して分ける
採用前に整える採用条件
- 勤務曜日・時間
- 仕事内容担当する範囲
- 慣れるまで最初の期間の進め方
採用の結果が、目指す診療に戻る
採用の前に、職種ごとの役割と勤務条件を整えます。
採用を急ぐ前に、今いる人の働き方を確かめることも大切です。特定の人しかできない仕事があれば、その人が休んだだけで予約が回らなくなります。勤務時間や今後の希望によって、同じ人数でも優先すべきことは変わります。新しく入る人が業務に慣れるまでの時間も計画に入れ、その間の担当を決めておきます。
02
歯科医師・衛生士は採用が難しい
歯科医師や歯科衛生士は採用が難しく、募集から入職までに数か月かかることもあります。希望する人数や時期に合わせて採れるとは限らないため、予約枠や売上の計画は、採用が計画どおり進んだ場合だけで組みません。
採れた場合と、採れなかった場合や入職が遅れた場合の両方で、診療時間、予約枠、今いるスタッフの勤務を考えます。そのうえで、募集の条件として、勤務時間、休日、仕事内容、求める経験、入職後の進め方を、応募前に分かる形で伝えます。
03
現立地の採用圏と勤務条件を見る
採用には、医院の立地も影響します。応募する人が通えるかどうかは、最寄りの駅やバス停からの距離、車通勤の可否と駐車場、始業・終業の時刻と電車・バスの本数、勤務日の組み方などで決まります。駅に近いほど採りやすいとも、郊外では採れないとも一概には言えず、職種や年代、勤務時間によって変わります。
診療時間も採用圏と切り離せません。たとえば夜間の患者さんの需要に応えようと診療時間を伸ばすと、その時間に勤務できる人、帰宅の交通手段、増える人件費、院長ご自身の生活の条件も同時に変わります。一般的な検討例ですが、診療時間、採用、立地、院長の生活は一緒に見ます。
立地を変えれば解決する、という話ではありません。いまの場所で通える範囲を確かめ、始業や終業の時刻、勤務日数、役割の分け方、勤務時間の組み方を現立地の条件に合わせて検討します。そのうえで、採れる見込みに合わせた診療体制を決めます。
04
業務分担は決まっていない仕事から
分担が決まっていない仕事は、気づいた人か、結局は院長が引き受けることになりがちです。受付、滅菌、器具の管理、材料の発注、予約の調整など、普段意識されていない仕事を書き出すと、誰が担当しているか曖昧な仕事が見つかります。
分担を見直すと、院長の時間にも影響します。診療の合間に発注や書類をこなしている院長の時間が空けば、診療の質や、経営の判断に使える時間が変わります。一方で、特定のスタッフに仕事を寄せすぎれば、その人の負担が増え、退職につながることもあります。仕事の量だけでなく、偏りを見ます。
05
情報連携は院内と院外で決める
患者さんの状況が人によって違って伝わると、同じ説明を何度もすることになり、患者さんとスタッフの双方の時間を使います。院内では、何をどこに記録し、誰が確認するかを決めます。院外では、歯科技工所や材料の取引先、他の医療機関への紹介先との連絡の方法を決めておきます。
決めるのは院長ですが、実際に使うのは現場のスタッフです。多機能で複雑なしくみよりも、日々の診療の中で使い続けられる形が適しています。連携の仕方が整うと、確認の手間が減り、分担の見直しもしやすくなります。患者さんにとっても、説明に一貫性があるほど安心して継続して通いやすくなります。
06
仕入れと運用コストを見直す
材料、消耗品、技工料、保守、通信、ソフトの利用料など、毎月かかる費用は、一つひとつは小さくても積み上がります。取引先との契約内容、発注の頻度、在庫の持ち方によって、費用も手間も変わります。発注が人によってまちまちだと、同じものを重複して買ったり、欠品したりします。
費用を下げることだけが目的ではありません。売上が伸びても費用が同じだけ増えれば、利益は残りません。品質や診療の流れを損なわない範囲で、どこにお金と手間をかけるかを決めます。契約の更新時期を把握しておけば、見直しの機会も逃しません。
| 運営の決定 | 直接の影響 | 他の領域への伝わり方 |
|---|---|---|
| 人員を増やす | 採用できれば、予約枠と受け入れの幅が広がる | 人件費が増え、売上の見通しと資金の見通しが変わる |
| 担当を変える | 院長や特定の人の負担が変わる | 患者さんへの対応の質と速さが変わる |
| 連絡の方法を決める | 確認や説明の重複が減る | 患者さんの待ち時間や納得感に響く |
| 発注と契約を見直す | 毎月の費用と手間が変わる | 利益が残る余地と、投資の余地が変わる |
07
整える順序は医院ごとに違う
複数の歯科医師がいる法人では、診療方針や評価の揃え方、院長以外の歯科医師の働き方が課題になりやすい傾向があります。院長一人で診る医院では、院長が診療を休めない中での、受付や衛生士の分担が中心になりやすいでしょう。同じ施策が、どの医院にも当てはまるわけではありません。
メディリンクスは、現状の資料の分析、あるべき姿との差の整理、人員配置、業務分担、情報連携の進め方などを一緒に検討し、医院の運営をサポートします。労務やコンプライアンスの判断が必要な部分は、社会保険労務士など専門家と連携します。どの案を選ぶかは院長が決めます。
運営の課題は、一つを動かすと他にも伝わります。日々の診療を続けられる体制を目標に、院長が目指す診療と現在の体制を確かめ、まず手を付ける課題を一緒に決めていきます。
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