歯科医院経営 / 運営

日々の診療を回すために

運営は、人員配置、役割分担、情報連携、仕入れといった、医院の日々を回す仕事です。歯科衛生士の採用環境は厳しく、歯科医師も条件の合う人を採る難しさがあるため、採れる前提だけでは計画せず、診療と体制から考えます。

診療室、滅菌、受付をつなぐ業務の流れのイラスト

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人員配置は診療と受入人数から決める

必要な人数は、院長が目指す診療と、診療時間、ユニット数、受け入れたい患者さんの数によって変わります。先に人数を決めると、後で無理が出ます。どの診療を、誰が、何曜日の何時間行うのかを置いたうえで、受付、アシスタント、衛生士などの必要な職種と人数の幅を見積もります。予約枠が足りなければ、集患に力を入れても受け入れきれず、売上向上の妨げになります。

Staffing人員配置は、診療から逆算して決める
出発点目指す診療
  • 歯科医師診断と治療方針
  • 歯科衛生士予防・歯周管理
  • 歯科助手診療の準備・補助
  • 受付予約・案内・会計

資格が必要な業務の範囲に配慮して分ける

つなぐ患者さんの受け入れ体制予約枠・診療の流れ・引き継ぎ

採用前に整える採用条件

  • 勤務曜日・時間
  • 仕事内容担当する範囲
  • 慣れるまで最初の期間の進め方

採用の結果が、目指す診療に戻る

採用の前に、職種ごとの役割と勤務条件を整えます。

採用を急ぐ前に、今いる人の働き方を確かめることも大切です。特定の人しかできない仕事があれば、その人が休んだだけで予約が回らなくなります。勤務時間や今後の希望によって、同じ人数でも優先すべきことは変わります。新しく入る人が業務に慣れるまでの時間も計画に入れ、その間の担当を決めておきます。

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歯科医師・衛生士は採用が難しい

歯科医師や歯科衛生士は採用が難しく、募集から入職までに数か月かかることもあります。希望する人数や時期に合わせて採れるとは限らないため、予約枠や売上の計画は、採用が計画どおり進んだ場合だけで組みません。

採れた場合と、採れなかった場合や入職が遅れた場合の両方で、診療時間、予約枠、今いるスタッフの勤務を考えます。そのうえで、募集の条件として、勤務時間、休日、仕事内容、求める経験、入職後の進め方を、応募前に分かる形で伝えます。

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現立地の採用圏と勤務条件を見る

採用には、医院の立地も影響します。応募する人が通えるかどうかは、最寄りの駅やバス停からの距離、車通勤の可否と駐車場、始業・終業の時刻と電車・バスの本数、勤務日の組み方などで決まります。駅に近いほど採りやすいとも、郊外では採れないとも一概には言えず、職種や年代、勤務時間によって変わります。

診療時間も採用圏と切り離せません。たとえば夜間の患者さんの需要に応えようと診療時間を伸ばすと、その時間に勤務できる人、帰宅の交通手段、増える人件費、院長ご自身の生活の条件も同時に変わります。一般的な検討例ですが、診療時間、採用、立地、院長の生活は一緒に見ます。

立地を変えれば解決する、という話ではありません。いまの場所で通える範囲を確かめ、始業や終業の時刻、勤務日数、役割の分け方、勤務時間の組み方を現立地の条件に合わせて検討します。そのうえで、採れる見込みに合わせた診療体制を決めます。

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業務分担は決まっていない仕事から

分担が決まっていない仕事は、気づいた人か、結局は院長が引き受けることになりがちです。受付、滅菌、器具の管理、材料の発注、予約の調整など、普段意識されていない仕事を書き出すと、誰が担当しているか曖昧な仕事が見つかります。

分担を見直すと、院長の時間にも影響します。診療の合間に発注や書類をこなしている院長の時間が空けば、診療の質や、経営の判断に使える時間が変わります。一方で、特定のスタッフに仕事を寄せすぎれば、その人の負担が増え、退職につながることもあります。仕事の量だけでなく、偏りを見ます。

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情報連携は院内と院外で決める

患者さんの状況が人によって違って伝わると、同じ説明を何度もすることになり、患者さんとスタッフの双方の時間を使います。院内では、何をどこに記録し、誰が確認するかを決めます。院外では、歯科技工所や材料の取引先、他の医療機関への紹介先との連絡の方法を決めておきます。

決めるのは院長ですが、実際に使うのは現場のスタッフです。多機能で複雑なしくみよりも、日々の診療の中で使い続けられる形が適しています。連携の仕方が整うと、確認の手間が減り、分担の見直しもしやすくなります。患者さんにとっても、説明に一貫性があるほど安心して継続して通いやすくなります。

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仕入れと運用コストを見直す

材料、消耗品、技工料、保守、通信、ソフトの利用料など、毎月かかる費用は、一つひとつは小さくても積み上がります。取引先との契約内容、発注の頻度、在庫の持ち方によって、費用も手間も変わります。発注が人によってまちまちだと、同じものを重複して買ったり、欠品したりします。

費用を下げることだけが目的ではありません。売上が伸びても費用が同じだけ増えれば、利益は残りません。品質や診療の流れを損なわない範囲で、どこにお金と手間をかけるかを決めます。契約の更新時期を把握しておけば、見直しの機会も逃しません。

運営の決定直接の影響他の領域への伝わり方
人員を増やす採用できれば、予約枠と受け入れの幅が広がる人件費が増え、売上の見通しと資金の見通しが変わる
担当を変える院長や特定の人の負担が変わる患者さんへの対応の質と速さが変わる
連絡の方法を決める確認や説明の重複が減る患者さんの待ち時間や納得感に響く
発注と契約を見直す毎月の費用と手間が変わる利益が残る余地と、投資の余地が変わる

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整える順序は医院ごとに違う

複数の歯科医師がいる法人では、診療方針や評価の揃え方、院長以外の歯科医師の働き方が課題になりやすい傾向があります。院長一人で診る医院では、院長が診療を休めない中での、受付や衛生士の分担が中心になりやすいでしょう。同じ施策が、どの医院にも当てはまるわけではありません。

メディリンクスは、現状の資料の分析、あるべき姿との差の整理、人員配置、業務分担、情報連携の進め方などを一緒に検討し、医院の運営をサポートします。労務やコンプライアンスの判断が必要な部分は、社会保険労務士など専門家と連携します。どの案を選ぶかは院長が決めます。

運営の課題は、一つを動かすと他にも伝わります。日々の診療を続けられる体制を目標に、院長が目指す診療と現在の体制を確かめ、まず手を付ける課題を一緒に決めていきます。

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