01
売上・費用・利益を、毎月同じ見方で見る
売上は、診療により計上する収益です。実際に入金される日とは分けて見ます。費用には、人件費、材料費、技工料、家賃、リース料、広告費などが入ります。売上から費用を引いたものが利益で、院長の考えどおりの診療を続けられるかどうかを映します。数字は日々の入力と月次の集計から作られるため、集計の基準を毎月そろえておくことが前提です。
同じ売上でも、費用のかかり方によって残る利益は変わります。月ごとの数字を並べておけば、増えた費用や減った収入が早く目に入り、手を打つ時期を逃しにくくなります。
| 月次で見る数字 | 分かること | 判断すること |
|---|---|---|
| 売上と診療の内訳 | どの診療や患者さんの層で収入が動いたか | 力を入れる診療と、予約枠の使い方 |
| 費用の内訳 | どの費用が増えたか、固定か変動か | 契約や発注、人員の見直しが必要か |
| 利益 | 売上から費用を引いて、何が残ったか | 投資や採用に回せる余力があるか |
| 資金の残高 | 月末に手元の現金がいくらあるか | 支払いの時期と、先の資金の見通し |
02
目標と実績の差は、いくつかの要因の組合せで読む
目標を立てても、実績が届かない月はあります。そのとき、数字の差だけを見て「頑張る」と決めても、原因が分からないままです。差は、患者数、診療内容、体制、費用の組合せで生まれます。初診が減ったのか、通院が途切れたのか、予約枠が埋まらなかったのか、特定の診療だけ落ちたのか。人員や勤務時間が足りなかった月もあれば、材料や外注の費用が膨らんだ月もあります。
利益のレーン 損益を見る
売上−費用=利益
資金繰りのレーン 現金の出入りを見る
入金−支払=増減
資金の増減を月初残高に加えると、月末残高になります。入金には借入も、支払には元金返済も含みます。利益と、手元の資金は分けて見ます。
- 目標
- 実績
- 前月
- 患者動向
- 診療構成
- 稼働体制
- 費用
- 運営を整える
- 認知を高める
- 投資する
翌月の数字で確かめ、また最初の「くらべる」へ
金額はお客様ごとの数字で確かめます。上の図は見る順番を示すものです。
原因の見当がつけば、手を打つ場所が運営か、患者さんとの接点かが分かります。売上の中身そのものは、フロントオフィスで詳しく見ます。バックオフィスは、予算と実績を毎月並べ、どこに差が出ているかを院長に示す役割です。
03
利益と資金繰りは別に見る
保険診療の収入は、窓口で受け取る分と、後日入金される保険請求分に分かれます。材料費や人件費などの支払いと、保険請求分の入金には時間差があります。損益の上で利益が出ていても、手元の資金が一時的に細るのはこのためです。
借入の利息は費用ですが、元金の返済は費用ではなく、資金からの支出です。利益が出ていても、返済は毎月の資金を減らします。支払い、入金、返済を月ごとに並べた資金繰りの見通しがあれば、いつ余力があり、いつ薄くなるかが分かります。
04
投資・固定費・見積り・契約を、数字に重ねて判断する
設備や内装の見積りは、依頼先ごとに含まれる範囲が違います。範囲をそろえてから比べ、購入かリースか、いつ入れるか、台数をいくつから始めるかを、毎月の固定費と資金の見通しに重ねて検討します。導入後の支払いが続く間、採用や他の投資にどれだけ余力が残るかも確かめます。
賃貸借、リース、保守などの契約は、更新の時期や解約の条件を把握しておくことで、見直しの機会を逃さずにすみます。税務は税理士、労務は社会保険労務士、契約や法的な判断は弁護士が担う領域です。メディリンクスは、それらの専門家と連携しながら、院長が判断に必要な数字を示します。
05
開業時の資金計画と資金調達は、具体策として
開業や大きな投資の場面では、必要な資金を見積もり、どう調達するかを決めます。借入は、金額だけでなく、使い道と返し方で考えます。設備に使う資金と、開業直後の運転資金を分け、返済が始まってからの月々の資金の動きまで並べて確かめます。補助金は、対象の経費、申請や交付の時期、入金の時期が決まっているため、使えると決まる前に使える前提で計画を立てません。
メディリンクスは、資金調達の相談にも強みを持っています。金融機関に示す事業計画の組み立て、資金の使い道と返済の見通し、複数の調達方法の比較をお手伝いします。ただし、融資の可否を決めるのは金融機関であり、結果をお約束するものではありません。
開業準備の資金計画を詳しく読む →毎月の数字を同じ見方で追うことが、バックオフィスの出発点です。まず現状の売上・費用・資金の動きを確かめるところから、一緒に考えます。
経営サポート「シカパト」を見る医院の形を考える
コラム 売上1億円を超えたら、医療法人にするべきか。 手取り、法人に残る資金、事務の負担。法人化で変わることを、数字と図で比較します。- 個人の手取り
- 法人に残る資金
- 維持費と事務負担
- 退任までの期間
- 分院・承継
次に読む


